日本は遅れている?!今さら聞けない『ICT教育』

  • 「日本の学校教育におけるICT活用は、海外と比べ遅れている」と言う意見を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

    昨今の新型コロナウイルス感染症対策でも、欧米はロックダウン直後からすぐにオンライン授業が開始されましたが、日本の義務教育では結局実施に至らなかった学校も沢山あり、ICT教育の遅れが顕著化したと感じました。

     

     

     

    ICTとは、Information and Communication Technology(情報通信技術)の略です。

    新学習指導要領にも随所に『ICT活用』の文字があり、これからの教育に必要不可欠なものとして扱われています。

     

    今回の学習指導要領におけるICT活用のポイントは2つ。

    (1)情報活用能力を、言語能力と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付け
    (2)学校のICT環境整備とICTを活用した学習活動の充実に配慮

    つまり、子供のICT教育の狙いの大部分は、情報活用能力を育成することです。
    小学校では「文字入力など基本的な操作」を習得し、プログラミング的思考を育成することが盛り込まれています。

     

    国語、算数、理科など従来の教科に、パソコンやタブレットなどの情報端末を導入することで、映像や音声、画像といった情報を学びに活用して行きますが、難しさを感じる部分もあります。

     

     

    学習指導要領では、ICTを授業にどのように組み込んでいくか、教師の判断に委ねられています。

    細かい指導がないため、デジタルデバイスに強い先生はフル活用し、子ども達の学びの促進を実感出来ているデータがある一方で、そのような先生ばかりではないことも察しがつきます。

     

    インターネットで出来ることは日進月歩。

    先生たちは必要であることは十分理解しながらも、移り変わるICT自体の可能性を日々ウォッチし、授業に反映させる努力をしなさい。と言われても、限界があるのではないかと思います。

     

    5歳の子どものスクールでも先日までオンライン授業がありました。

    始まる前は、複数の生徒の家と中継を繋ぐことで混線したり、思うように授業が進行できるのか心配していましたが、たまたま担任がインドに次ぐIT国家とも言われるスリランカの先生だからなのか、中継機能のミュート機能を駆使しながら、動画などの教材を交え、多種多様な宿題も取り組ませていました。

    授業の中で様々な国の人々と中継を結び、英語でコミュニケーションを取る様子は、手軽な留学のような感覚で、子どもはオンライン授業をとても楽しんでいる様子でした。

     

    同時に、このようなデバイス操作を、誰でもできるものではないなと感じました。

    自粛期間中に急増したオンライン会議でも、参加すら容易ではなかった人も沢山いたのではないでしょうか。

     

     

    デジタルネイティブでない世代や、苦手な先生もいて当然です。

    しかし、ICTが教育格差を生んでは、本末転倒。

     

    この矛盾を軽減するため、進化の早いICT教育は、家庭教育と学校教育、社会教育の3方向から支援する必要性を感じています。

     

     

    文部科学省、総務省、経済産業省が民間のIT企業などから協力を受けて共同で立ち上げた「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」では、多様かつ現場のニーズに応じたデジタル教材の開発の促進や学校における指導に向けたサポート体制構築を推進。

    プログラミングなどやったことないというパパママの味方になってくれるコンテンツが揃っています。

     

    ICT教育後進国(OECD加盟国中最下位)と言われる日本ですが、遊びの動画やゲームなどを楽しんでいる時間はOECD加盟国中No. 1です。

    つまり、デジタルデバイスを「教育」に使っていないだけで、生活には浸透しています。

    学校でも家庭でも、子ども達がデジタルデバイスと適切に向き合い、学びに活かす為のサポートが出来ることを願います。

     

     

    また、デジタル教科書は、読書バリアフリー法とも関連し、視覚障がいや、発達障がいの読み書き困難症状(ディスレクシア)などの学習困難状況に貢献するものでもあります。

     

    ICT活用が教育格差を軽減させるものになるよう、私たちも出来ることを考えてゆきたいです。

     

     

     

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