服育もより重要に。これからのノンバーバルコミュニケーション
先日実施したInsect Collectionのアンケートで、『どれか一つ選ぶとしたら、お子さまにどんな成長をしてほしいですか』という質問をさせていただきました。
1. 知能を発達させたい
2. コミュニケーション能力を磨かせたい
3. スポーツで活躍させたい
結果は、2の『コミュニケーション能力を磨かせたい』が圧倒的多数でした。
子ども達が社会に出る頃にはAIやデジタルデバイス等の普及がさらに進み、知能の補填は容易になり、その分コミュニケーション能力の価値が高まる時代にもなると言われています。
コミュニケーションは、「言語コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)」と「非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)」の2種類がありますが、昨今は特に後者が取り沙汰されています。
昔は、本や新聞で情報を得ていたので、文字を読むことはコミュニケーションに不可欠でしたが、InstagramやTikTokをはじめとした『ビジュアルでのコミュニケーション』が流行し、文字を読まず、視覚情報のみ取り入れることに慣れた人が増えました。(文字情報は視覚言語、バーバルコミュニケーションに含まれます。)
例えば、ご自身でネットショッピングを楽しむときを思い出してみてください。
買いたい商品を探しているとき、商品説明文から選ぶでしょうか。
もちろん読む人もいると思いますが、画像だけで選ぶパターンが大半、そして時には値段やサイズなど最低限の情報しか読まないまま購入することも。
どんな場面でも言語以外のコミュニケーションが、より重んじられる時代だと感じます。
しかし、ノンバーバルコミュニケーションの研究で有名な『メラビアンの法則』は、全てのコミュニケーションにおいて、視覚と聴覚(非言語)が93%、言語が7%の影響を及ぼすため、見た目がほとんどのコミュニケーションを支配すると広まりましたが、この説は前提条件が欠けており、正確ではないと研究者自ら否定しています。
相手の気持ちに共感し、良い関係を築くために、言葉の中身も、伝える声も、視覚情報も調和が取れるように心がけたいですよね。
視覚情報と言っても、表情、姿勢、髪型、肌、そして服装など多様な要素があります。
マスクがエチケットの一つとなってしまった今、顔の半分以上は隠れた状態で相手とのコミュニケーションを行う場面が増えており、現状終わりは見えません。
それによって、髪型や服装など目の表情以外でのコミュニケーションの重要性が高まっていると思います。
洋服という視覚情報から、人に伝わることはいくつも考えられます。
昆虫の洋服を着ていることで、昆虫好きなの?という話題に繋がったり、コミュニケーションのきっかけになることも少なくありません。
また、リンクコーディネートを楽しむ親子を他者が見た時に、親子の関係値が悪いとは考え辛く、仲が良いというイメージによって場の雰囲気が穏やかになるなど、周囲には様々な影響を与えるのではないでしょうか。
TPOに合った服装になっているかも、学びの尺度の一つになりますし、洋服の色が人に与える影響も以前より強くなるかもしれません。
私たちが服育事業を通してできることは何なのか日々考え、より良い貢献ができるよう物作りに励んでまいります。