ガブリエルがHEROである理由。これからの『いじめ対策』
7月23日に発売となるINSECT LANDシリーズ第2段『カブトムシのガブリエル、もりのヒーロー』は、世界最大の甲虫ヘラクレスオオカブトが主人公です。
大きくって、強いカブトムシは、今も昔も変わらない、子ども達にとってのヒーロー的な存在。
今日は、今回のタイトルにも含まれている『HERO(ヒーロー)』についてお話ししたいと思います。
『HERO』というキーワードが、いじめ対策のメソッドとしても話題になっているのをご存知でしょうか。
Help(困ったときは助けを求める、困った人がいたら助ける)
Empathy(相手の気持ちに共感する)
Respect(相手を自分と同じように大切にする)
Open-mind(広い心を持ち、相手を受け入れる)
※『「いじめ」をなくす! 「BE A HERO」プロジェクトの挑戦』一般社団法人 IWA JAPAN/著(東洋館出版社)より
いじめ対策は様々なアプローチがあります。
文部科学省で取り組んでいる道徳の授業を中心とした『教育』も大切だと思いますが、今回私たちは心理学などの医学的、科学的アプローチで研究されたデータに着目しました。
HEROメソッドで伝えられていることは、良い行いを褒めることで、良い行動をすることが気持ち良くなり、結果悪い行いをする時間が減るという非常にシンプルな論理です。
人間誰でも、良い行動、悪い行動を行うという前提で、時間はみんなに平等なので、物理的、心理的に悪い行動を抑制するというのは、理に適っているなと思いました。
これは、自己肯定感を高め、心理的安全性を担保されることで、定常的に不安や妬み、憎しみが軽減または無くなるので、悪い行動を起こすモチベーションが無くなるとも言えると思います。
このロジックなら、いじめっこが登場しなくてもいじめ対策の価値ある学びを描くことができます。
パパママは、当然自分の子どもがいじめられる側になることも、いじめる側になることも望みません。
出来ることなら、いじめというもの自体、知らずに育ってくれたらとても幸せなことだと思います。
だから、いじめという現象を刷り込むことなくいじめ対策が出来れば、親にとっても子ども達にとっても、心から必要とされるお話しになるのではないかと考えました。
先日の記事(コントリビュートへの批判と批評。子ども達が失敗を恐れない社会へ)でも、闇雲に批判する日本の風潮に危機感を感じると触れましたが、先ほどのロジックに当てはめれば、褒められて育つ社会、批判されて育つ社会、どちらがいじめを助長するかは明らかです。
経済協力開発機構(OECD)の国際調査では、日本のいじめは集中型(当事者数は少ないが、頻度が高い)であることや、「いじめられている子を助けるのは良いこと」と回答する率が低かったいう特徴などがあります。
世界一いじめが少ないとされるイタリアでさえ10.9%が、いじめられたことがあると答えています。
10人に一人です。
各国で、いじめの対策や予防、監視、罰則、様々な施策が行われています。
考え方も様々ですが、いじめが少ないとされる国ほど、いじめはあるものだという認識で早期収束、重篤化しない対策が練られている印象です。
OECDのデータなども参照しながら、日本の特徴を鑑み、他国の対応実績からも学んでゆきたいと思います。
『カブトムシのガブリエル、もりのヒーロー』では、いじめを描いてはいません。
でも、良い行動はかっこいい。賞賛される素晴らしいことという学びを描くことで、悪い行動を減らす貢献をしたいと考えています。
このロジックをパパママと共有することで、いじめ対策について考えるきっかけとなることを強く願っています。
『カブトムシのガブリエル、もりのヒーロー』は7月23日発売です。
初版限定盤には、香川プロデューサーからの昆虫クイズが封入されています。
INSECT MARKETでは、初版限定盤をご用意していますので、発売日をお楽しみに!