可愛い子には旅をさせよ?我が家のコミュニケーション能力向上プラン
子どもにどんな成長をしてほしいかというアンケートで上位に来るのが『コミュニケーション能力向上』です。
AIなどの進化により、一層学歴ではない部分での評価が重要になってくることについて、これまでの記事でも何度かお話ししています。
子どもが深くコミュニケーションを取る相手は、主に家族、先生、友達。
月齢が進むにつれて、コミュニケーションの相手が多様化していきますが、今日はお友達とのコミュニケーションについて考えてみました。
童謡「1年生になったら」の歌詞『友達100人できるかな』という部分は、度々賛否を目にします。
大人も、連絡先の数が重要なわけではないですし、友達作り自体が苦になっては別の影響もありそうです。
しかし信頼でき、心を通わせる友達が多い状態、交友関係の質量が高いに越したことはない気もします。
さて、そもそもなぜコミュニケーション能力は高い方が良いのでしょうか。
メリットの一つに、自分が望む環境・状況を作ることができる可能性が高いということが言えると思います。
これは、ESDにも影響します。
いくら環境問題や人権問題を学び、変革が必要だと行動を起こしても、一人では大きな影響力にはなりません。
志同じ仲間を増やし、循環型社会に貢献するのにも、コミュニケーション能力があった方がその効果は大きいでしょう。
人とのコミュニケーションが一見苦手に見える引っ込み思案な子も、打ち解けてゆけば笑顔が増えることが多いと思います。
つまりコミュニケーション自体は求めている。
発達障がいなど脳の特性上コミュニケーションを得意としない人も、現代では珍しくありません。
私は発達障がいのある兄弟がいるので、彼がコミュニケーションは苦手なだけで、本当は人との関わりを人一倍求めているという想いに長く接してきました。
そんな経験もあり、コミュニケーションが上手な人の方が、一歩進んでサポートする社会であって欲しいと願っています。
一つ、仮説を立てていることがあります。
コミュニケーションの質量へのモチベーションの強弱は、習慣も影響するのではないかということです。
前述した原体験もあり、私自身子どもにはコミュニケーション能力を磨き、困っている人がいたら進んでサポートできる人間になって欲しいと考えています。
コミュニケーション能力向上のために我が家が立てたプランは、子どもが属する環境を固定化させないことでした。
地球規模で考えなくてはならない問題がこれだけあるので、『世界には色んな人がいる』という当たり前の事実を体感しやすい環境で、ソーシャルスキルを育んでほしいと思いました。
娘は1歳から3歳までインドネシアのバリ島で3箇所の引越し、3箇所のスクールに通い、帰国して2箇所のキンダースクール、春から小学校で6校目インターナショナルスクールになります。
お友達と遊ぶのが大好きで、先日も新しい学校のサマースクールに行きたいか尋ねると、何の迷いもなく「行きたい!」と即答でした。
転校を繰り返しても、今までの友達はいつか遊べるしずっと友達。早くもっと新しい友達が欲しい。という感覚です。
私の仕事に付いてくることもありますが、同僚もパートナー企業の方々も「自分の遊び相手=新しい友達」としか見ていません。
年齢も性別も国籍も関係なく、コミュニケーションを図り、自分が楽しい遊びを模索します。
公園などでも、「さー!みんな遊ぶよー!!」と目をギラつかせて見知らぬ子ども達の中に駆け込んでいきます。
捕食前のおなかを空かせたカマキリを見ているような気分です。
このようにコミュニケーションに貪欲な彼女ですが、子ども達と接しているのを見ていると、必ずしも毎回相手に受け入れられているわけではなさそうです。
押されて転けたり、いたずらをされたりすることも。
少し泣いたりもしますが、そこからの立ち直りが早いのです。
これは、沢山失敗しているのだなと思いました。
数打てば当たると思っているのかは分かりませんが、多様な人々とコミュニケーションを図り、子どものうちから喜怒哀楽の感情をやりとり出来れば、相手によって空気を読む力も磨かれそうです。
色んな人との関わりで失敗も重ね、レジリエンスも培いながら、コミュニケーション能力を伸すサポートができればと思っています。
大変なことも沢山ありますし子育てに正解はなく、これが正しいかなど分かりませんが、『コミュニケーション能力向上』としてこのプランは、一定の効果が出ているのかもしれません。
現在新型コロナウイルス感染症対策でリモートワークやオンライン会議が増え、コミュニケーションの質量を保つことは大人でも難しい状況です。
遊びが学びとなる子ども達が、友達と遊ぶ機会が減ることは、憂慮すべきことだと思っています。
長期化する自粛、性格特性の定まる重要な幼少期をどう過ごしてもらうか。
限られた外出の中でも、友達との交流の価値を感じながら、子ども達の時間を見守りたいですね。