私たちが届けたい3つの服育とは

2018年の秋にInsect Collectionをスタートして以来続けてきた「服育」事業。

4度目の秋冬コレクションを発表するにあたり、改めて私たちの考える服育について、皆さんにお伝えしたいと思います。

洋服が子どもの発達に与える影響は大きく、性格は既に変わりにくい大人でも、その人の行動や態度を変えるとも言われています。

 

 

INSECT MARKETの服育その1  持続可能なアイテムを学ぶ

 

持続不可能と言われる時代に生まれた子ども達に対し、大人の塊である企業が提供すべきものは持続可能な物やサービスだけです。

 

「オーガニックコットンを使う理由=肌に良い」という間違った思い込みをなくしたい。
(もちろん、農薬アレルギーの方などにとっては肌への負担を減らすために選ぶケースもあります)

 

綿が洋服には一番良い素材だ!と考えている方は割と多くいらっしゃいます。
しかし、現状では農薬により人や環境に悪影響を及ぼしている事実があります。
そんなコットンのデメリットを知ってほしい。そう考えています。

 

Insect Collectionではオーガニックコットンを少量使用し、コストは抑えつつ、コットン農家で働く人たちの健康被害問題を周知するためのものづくりをしています。
さらに最近では、オーガニックコットン使用比率も高めることに成功しています。

 

また、Insect Gardenでは再生繊維など新しいテクノロジーの可能性を紹介し、子ども達に技術革新の重要性を伝えたいと考えています。

 

コットンとポリエステルには両方メリット・デメリットがあります。
そしてどちらも、デメリットを少なくするための研究が続けられ、常に環境や商品はアップデートされています。

 

企業がその技術のトレンドを知らずに、環境負荷の高い商品を販売し続けることは、もはや許されることではありません。
また、何も知らないからと、消費者もそのような商品を選択し続けていては、子ども達に未来は残せないというところまで来ています。

 

地球のためには、同じ服を着続けて、何も買わないことが一番。という意見もあります。
そのような意見も私たちは否定しません。
それが実行できる方は、取り入れていけばよいと考えています。

 

しかし、今は一時期のトレンドのように扱われているSDGsアクションですが、この行動は私たちが死ぬまで続ける必要があることを忘れてはいけません。

 

現代ではファッションも文化の一部として多くの人に楽しまれています。
私たちはファッションには様々な力があると考えていますし、楽しみを捨てるべきだとは言いたくありません。
無理のある行動は長くは続きません。
笑顔で人生の楽しみや学びの一環として、持続可能なファッションを子ども達に提供したい。

 

そんな思いから、環境や人権など社会課題の解決策となるプロダクトを通して、地球の現状を学んでもらう教育事業として取り組んでいます。

 

 

INSECT MARKETの服育その2  センスを磨き、美意識を学ぶ

 

「センスがいいね」と褒められると、具体的な能力を褒められるよりも抽象的ですが、嬉しくない人はいないのではないでしょうか。
反対に、「センスが悪い」と言われると、全てを否定されたように感じてしまうということもあるかもしれません。

 

例えば大人のビジネスの世界でも、企画書に全く合わないフォントを使っていたら、それだけで内容にもセンスがないと判断されてしまうこともあります。

 

センス=感覚。
五感の中、視覚情報は美意識の醸成にどれほど重要かは言うまでもありません。
毎日目にする自分や家族の洋服は、子どものセンスに影響すると考える方が自然です。

 

美しいものとそうでないものを判断するためには、美的に優れたものを日常的に視覚に取り入れることで、そうではないものに「違和感を感じる」ようになります。それが判断の基準となります。

そんな日々の経験と感覚が必要であると考えています。

 

私たちは、日頃から子どもの身体特に脳について学びつつ、コンテンポラリーアートや自然が成す普遍的な美しさをインプットすることを心がけています。

そしてアウトプットするプロダクトが、子どもたちの美意識の醸成にも発達にも貢献できるよう、プロダクトに感じる「違和感」を排除することを徹底しています。

 

一方、お客様からもご報告をたびたびいただいている、INSECT MARKETの類似商品について画像を確認すると、やはりこだわりがなく、美しさを感じないことがほとんどです。
私たちが修正を繰り返して仕上げた部分が、削ぎ落とされていることさえあります。
そう言った商品が皆様の手に渡ってしまうことは、大変残念なことです。
しかし、全ての商品をチェックし、販売元の方と交渉することは大変難しく、現実的ではありません。

 

子どもたちがそのようなアイテムを使うことは、倫理的にはもちろん、美的感覚の面からもおすすめできません。

 

日頃からセンスを磨いているお客さま、また、ご愛用いただいているお客さまには、類似品との違いがわかっていただけると信じています。
「安価で似た商品なら得した!」という方が少しでも減り、「やっぱり違うね」と思っていただけるよう、私たちは自分たちの商品を磨き、啓蒙を続けていきます。

 

また、汚れが目立たないような暗い色のアイテムが少ないのは、発達しきっていない子どもの目、視覚野に可能な限り正確に繊細な色を取り入れてほしいからです。

服の汚れは落ちるかもしれませんが、成長発達の時間を取り戻すことは不可能。

私たちは子どもの発達の方を重要視しています。

 

 

 

センスは一朝一夕で身につくものではありません。
大人になって手に入れることは簡単なことではありません。

 

子どもの頃から少しずつ身につけていくことが、自然に学べる一番の方法です。

 

子どもの目に映る時間が多いパパママのアイテムも重要だと考え、大人の商品も年々増やし、リンクコーディネートも推奨して販売しています。

 

 

INSECT MARKETの服育その3  自然教育

 

このコロナ渦約2年は、子どもにとって人生の大半であり、外出を制限されていた彼らに自然に親みを感じてもらうモチーフとしておうちの中でも昆虫たちは活躍してくれました。
日々の生活で昆虫や自然を思い出して楽しく意識してもらうために、自然に目に入る「洋服」という要素を取り入れています。
触れられない環境にあっても、少しでも意識が向くように。
“昆虫は身近なお友達”という認識をもってもらうことにも役立っていることを願います。

 

昆虫を好きになり、お友達だと認識してもらえれば、“お友達のおうち”である自然を壊すはずがありません。

 

自然体験の多い子どもは、自然を守ることに加え、将来能動的で主体性のある大人になる傾向が強いというデータがあります。つまり、自然教育を推進すること自体が、SDGsを推進する人材育成にとって非常に有効であると考えています。

 

自然教育絵本INSECT LANDは文学的に言葉と合わせて、より自然を身近に感じてもらえるプロダクトになっています。

 

防災頭巾をはじめとした防災グッズを何より先にリリースしたのは、気候変動による災害の危険は偶然ではなく必然であることを知ってもらいたかったからです。

 

そして一つ確実に言えることは、この気候変動をもたらしたのは今の子ども達ではないということ。

 

その子ども達に「気候変動が危ないから注意しましょう」と促すだけの行為は大人の身勝手なのではないかとも感じます。

せめて、子ども達が大好きなキャラクターの防災グッズで、子供たち自らが“備えたい”と思ってもらえるよう、取り組んでいます。

 

 

 

この物作りの想いは全てに共通しています。

今起きている全ての社会課題は今の大人、またその上の年代の人間が引き起こしました。

 

 

偽善ではなく、子ども達に迷惑をかけてはいけないという気持ち。

また、たくさんの可能性を秘めている子ども達には、私たちが行ってきた行為を繰り返さないよう、成長して欲しい。

その為には、強く逞しく生きる力を身につけられるよう、正しく学んでもらうことが最適な方法だと考え、この服育事業に邁進しています。

 

 

 

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