幼児教育でかけたコストは7倍で返ってくる?!
幼少期の過ごし方が、性格特性に大きく影響することは以前の記事でもお話ししました。
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ならば、幼少期の教育に時間やお金を投資した方が人生のコストパフォーマンスは良いのではないか?
そんな疑問が湧いてきます。
実際に、幼児に特別な教育プログラムを行い、その子ども達がどのように成長したかを追跡調査した「ペリー就学前プロジェクト」に注目しました。
このプロジェクトに参加した子としなかった子では、IQ、年収、逮捕歴、既婚率などのデータに大きな差が見られました。
特別な幼児教育プログラムには、コスト投資も必要でしたが、高年収による税収でのプラスや、収監にかかるコストが少ない分、社会全体で見た場合に利益が出たそうです。
「ペリー就学前プロジェクト」は、教育専門家の教師一人に対しての子どもの数を6.5人という少人数制にした。毎週家庭訪問を行ったという特徴があります。
大きなコストをかけずとも、子どもと向き合う時間を増やしたり、幼稚園や保育園の先生とのコミュニケーションを強化したり、家庭レベルで実践できそうなこともありますね。
このプロジェクトでは、幼児教育の質が高いとIQに違いが出るという仮説検証の意図もありましたが、IQの差は8歳時点でほとんど消滅してしまいました。その代わり、心の知能指数EQや、やりぬく力がその後の人生に影響したと考えられています。
結果的に、このプロジェクトを通し『幼児教育はプログラムの費用1ドルあたり7.16ドルのリターンが見込める』というデータが発表され、日本でも幼児教育を重んじた教育改革の参考とされています。
質の高い学びは、その家庭のみならず、社会にベネフィットが派生するという点が、教育の可能性を確信する事例であり、私たちが幼少期の子ども達から関わりを持つことの重要性を改めて意を強くしたデータです。