贈りたくなる除菌スプレー『the Gift』で世界の子ども達に贈りたいものとは
3月より発売予定のInsect Garden『the Gift』除菌スプレーは、“贈りたくなる除菌スプレー”をテーマに完全日本生産で企画しました。
美しく、もらったら嬉しい除菌スプレーを作ろうと思うに至るまで、私たちは沢山の想いを協議してきました。
きっかけは、店舗での出来事でした。
現在INSECT MARKET二子玉川フラッグシップ店では、出来うる限り最大の感染症対策を行っています。
お店の入り口には基本的に1名張り付き、検温・消毒をお願いしています。
それは商品を手に取る店舗だからこそ、今必要なお願いであると判断しているからです。
ある日、まだ1歳くらいの子どもがママとやってきました。
ママは、子どもにも消毒協力をさせようと、自分の手に取り、子どもの手に擦り込んでくださいました。
お声がけが間に合わず止めることはできませんでしたが、いまでは多くの方が行っている行為かもしれません。
本来は乳幼児の衛生対策として、アルコール消毒は推奨ではなく、流水での手洗いが基本であったはず。
1年前なら1歳の子どもに対し、「アルコール除菌してください」と言われたら、多くの方が常識を疑ったと思います。
調べてみると、アルコール除菌以外に赤ちゃんOKと謳われた除菌アイテムはありました。
しかし今度は抗菌率が気になってきます。
また、子ども達の手荒れがひどいという話や、学校で習慣的にアルコール消毒がルール化されているという話をよく聞くようにもなりました。
何か矛盾を感じた時は、海外の事例を調べます。
各国にはそれぞれの文化的・政治的歴史がありますし、日本の当たり前が世界の当たり前ではなく、逆もまた然りだからです。
すると、日本以外の先進国と衛生グッズの成分に「認可の差」があることも分かりました。
『the Gift』ではフランスやアメリカなどの先進国で認可され、現地の医療現場でも使われている成分を採用しました。
日本でも水道水の殺菌や、スーパーで魚介や肉の殺菌に使われている食品添加物由来の除菌剤でしたが、空間除菌タイプは効能などに問題提起されていましたので、慎重に成分を調べて仕入れ先を選定しました。
赤ちゃんもOK、安心して除菌ができるのに、なぜ普及しないのか不思議に思うと、アルコール除菌の10倍ほどのハイプライスでした。
その上、日本では食品添加物としてしか認可されていないので、医薬部外品にはできません。
でも私たちは安心を取りたいと思いました。
しかし、もう一点懸念が浮かびました。
実際使用すると、独特の「反応臭」というのを感じることがありました。
手を洗わずにそれを使うと、その匂いがしますが、綺麗に手洗いした後に使うと匂いがしない。
面白いなぁと思いましたが、個人の感覚や、シチュエーションによっては、独特の臭いはハードルになると感じました。
そこで、抗菌効果でも知られる天然のヒノキのアロマオイルを配合することで香りの懸念にも対応しました。
手は綺麗になり、ヒノキの香りとほどよい保湿感が残る、Insect Gardenだけのオリジナルアイテムの完成です。
今回も昆虫マスク同様に、グリーンリカバリーに貢献するプロジェクトとしたかった為、輸送における環境負荷軽減のためにも、全ての原材料を日本国内で調達しています。
それもまたコストに跳ね返ることではありましたが、高額であるということはヒントにもなりました。
ギフトとして贈れるような価値観を持たせ、収益は全額寄付し、購入者の「安心を贈りたい」という善意が社会に循環する仕組みを作れるのではないかと思いました。
Insect Gardenの美しいGreenHouseパターンを配した容器は、アフターユースも楽しんでいただけたらと思っていますが、残念ながら詰め替えは、詰め替え時の衛生保証が出来ないため実施いたしません。
またこの容器はまだ100%再生プラスチックに出来ていないので、これから挑戦したいことの一つです。
そして外装の箱は、高級感ある銀箔ロゴ仕様のギフトボックス。100%FSC認証紙で出来ています。
収益の先は、インドの孤児に対する生活・教育支援団体「ウダヤン・ケア」です。
約20年に渡り、インドの孤児院での教育振興に貢献しているNPOです。
「孤児院」というと、小さなコミュニティを想像するでしょうか。
インドの孤児は、数千万人もいるとも言われており、日本の千倍の規模。
もちろん、そのほとんどの子ども達が教育を十分に受けられる状況ではありません。
インドは10年以内に中国の人口を抜くだけでなく、人口動態はピラミッド型。
子どもの数が多いのに、子どもの社会課題が山積しています。
新型コロナウイルス感染症の影響も世界第二位の死亡者数など深刻であるのに、ほとんど報道されません。
インドの膨大な貧困層の子ども達が教育を受けられるインフラを整えることは、SDGs4『質の高い教育をみんなに』に効率的に貢献できる可能性があります。
日本の知徳体教育は様々な国に輸出されていますし、寄付だけでなく、健全な雇用創出のために、インドでの物作りも体制が整えば取り組みたいことの一つです。
私たちのような小さいブランドが貢献できることなど、さして大きくないでしょう。
しかし、小さいからといって、環境や社会に対して責任を負わないわけではありません。
私たちのちっぽけなアクションも、いずれ大きな社会的価値に繋がると考えています。
SDGsのコンセプトである『誰一人取り残さない』ために、規模の大きくて深い社会課題を日本の皆さんと共に留意し、子ども達に持続可能な世界を贈りたい。
『the Gift』を通して、贈った人の気持ちが、未来へのプレゼントになることを願っています。