ジャファー役を任命された子どもを救った言葉
今年は、新型コロナウイルス感染症対策で、お遊戯会などの発表会が延期・中止される学校も多いかもしれません。
娘の学校では、現状毎年恒例の卒業コンサートが開催予定ではあるそうで、夏休み明け早々に演目が発表されました。
子どもは年長組なので、このコンサートの主役の学年となります。気合は十分です。
題目は、『アラジン』。
アニメも実写も観たほど、こどもの大好きなお話しです。
何の役がやりたいの?と聞いたところ、「アブーかジャスミン。」と言います。
アブーとは、アラジンが飼っているおサルさんのことです。
不思議に思っていると、「パパがアブーが可愛いって言ってた。」と言うのです。
ジャスミンは人気の役だから、そうじゃなくても喜んで出来るように。との配慮でそう話したそうです。
なるほど。
数日経ち、配役が言い渡されました。
先生が決定する方式です。
娘がいただいたお役目は、悪役の大臣ジャファーでした。
先生の任命理由としては、「ジャファーは難しいセリフが多く、英語力があるから。」とのことですが、子どもにとっては焼け石に水。
絶対悪役などやりたくありません。
アブーでもジャスミンでもなかった子どもは、大泣きしていたそうです。
でも私が帰宅した時には、もうすっかり落ち着いていました。
夫は、子どもに「香川さんはとっても悪い人の役をやってるけど、みんなに大人気でしょ。お芝居が上手な人しか、悪い役はできないんだよ。カッコいい杖を一緒に作ろう。」と言ったそうです。
なるほど。。
子どもは満更でもない様子で、ジャファーをやる気になり、どんなカッコいい杖を作ろうかと創作意欲が湧いていました。
協調性が求められる場面や、希望が叶わないかもしれない場面で、自分の意向ではない展開になることを想定させ、期待のハードルを下げるのは、子どものためになるのかもしれないなと思いました。
そして、子育ての場面でも、香川プロデューサーから学ばせてもらうことを嬉しく思いました。
学芸会などで、主役が10人、悪役は先生が演じるという話も聞きますが、中には我が家と同じ経験をするご家庭もあるかもしれません。
子どものモチベーションコントロールは難しい(私はほぼ出来ていない)と感じるばかりですが、こうしたケースをシェアしながら、子どもの生きる力を伸ばして行けたらと思います。